続き
「踏み絵」
日本は愛国心強きものを国民として受け入れる制度を成立させた。
国民はその承認を受けるために下記のいずれかを満たす必要がある。
・「国」のために、私財を奉納する
・「国」のために、公務およびそれに準ずる職務に就く
前者は、前述した徳政令と同義と思っていい。
厄介なのは後者。
これは、表向きは財力のない市民に対し抜け道として用意された条項であるが、簡単にいえば自治警察機構の形成を促すものである。
つまり、関門海峡や中四国連絡橋付近の国境付近では、「非国民」がうじゃうじゃいることになり、警備するには公務の警察機構だけでは人員が不足する。自警団としての人員を確保する必要があった。そこで、「国民」としての資格を与える代わりに警備を課する、この制度の導入にあいなった。
この制度自体は問題ではない。
ただし、この場合有効に機能しすぎたことが問題であった。
「愛国心」を教育された世代、このとき20から25歳にかけた体力余る人員が大量に集まって警備を強化した。彼らの中には、自分たちのことを「新撰組」といってはばからないものが多くいた。その大義名分のもと、「新撰組」員による隠れた暴力や差別が横行していくことになった。
一方的に締め出しを食らった形の自治国家の国民は、2つの大きな勢力に分断されていった。
一に、「日本国」との友好的な国交を形成し、自治国家の安穏を築こうとする穏健派。
一に、「日本国」に対しゲリラ戦を企て、日本に対して優位な関係を築こうとする過激派。
言うまでもなく、国境付近は自称「新撰組」の日本国自警団と、自治国家過激派がにらみ合う武装地帯と化した。
この間、日本国の政治家は上記のくだらない法案だけを作っていたのかというと、その限りではない。
一部には、自治国家に政治的土壌を持っていたり、自治国家の思想に共感している者がおり、これら「有志」は秘密裏に防衛線を越えて自治国家へ逃亡したり、国内でゲリラ組織に匿われて隠遁した。
===========
ここまでがバックグラウンド。
これで話の1割くらいしか達していない。
物語はこの後、前首相の息子である政治家の国外逃亡を阻止しようとする諜報機関と、自治国家に滞在する国連派遣員(裏でCIAが糸を引いている)の情報操作戦に移る。
日本と自治国のテレビ、インターネット等手当たりしだいのクロスメディア戦略が繰り広げられるが、いずれの目論見も破綻する出来事が起こる。
それは「情報再構成者」の登場。
あふれかえる真偽不明の情報に対して、まるで事実を知る神のごとく、すべての情報の真偽を暴き周知させる能力を持つ者。
たとえば、あるある大辞典IIが「納豆ダイエット」の放送をすれば、その10数秒後にはその嘘を暴き、○○テレビの電波をジャックし「捏造内容を放送いたしました」とテロップを出す。
「この能力を持つ者が日本もしくは自治国のどこかに存在する」
そのとき、2大勢力は彼の能力者を全力を持って確保しようとする。
============
続きは気が向いたら書きます。
子供たちが絵を描くようにプログラムを書いたりDJしたり作曲したりして遊ぶアプリを作ろうとしています。今はAndroidで鋭意製作中。 (c) Hiroyuki Osaki [since 2000]
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Tuesday, March 20, 2007
Saturday, March 03, 2007
思考実験(パトリオティズム 2.0)
続き
国民のID管理体制が行き渡った2013年、人間は生まれもって指紋と動静脈、網膜などの生体情報をデータベース登録された、飼い牛のごとき存在になっている。
2015年には法体制の整備が進み、死刑等の従来の刑罰が撤廃される。
代替の刑罰として、国民IDに対するランク付けがなされるようになる。
たとえるならこうなる。
元来、運転免許に採用されていた減点制度。
各運転手には、最初にまとまった点数を与える。
道交法の違反が判明した時点で、運転者の点数は違反の種類にあわせた減点がなされる。
その点数がある閾値を切ったものは、自動的に免許効力の剥奪、それに準ずる制約を課される。
つまり、国民IDにランクが付与されており、生まれもって一兵卒の国民は、
犯罪を犯すことでそのランクを下げ、逆に無犯罪を一定期間継続すると高レベルの行政サービスを受けられる「騎士」としてのアイデンティティを得る。
この制度により、さらに強固な国家体制を築くことに成功する。
無論、この場合国民年金の未納はランクを下げることに他ならない。
さすがにこれらの「階級」はプライバシー保護の観点から公表されることはない。
「個人に対して付与されるものであり、その情報は国家が正当に保管される」という触れ込みで導入されるのだ。
この時点で、次のような妙な現象が起こる。
まず、地域格差の拡大。
行政サービスには限界が存在する。
日本国各地で同等のサービスが保証されるということはまずありえない。
人口の集中している中央には、自然と洗練されたサービス体制が敷かれることとなり、
相変わらず財政に苦しむ地方はそのサービスレベルを提供することができない。
そのため、地方にはランクが低いもの、中央にはランクの高いものが集中することになる。
次に、裏政府の形成。
低ランクにより生活に困窮する国民が、ランク向上のためによりいっそうまじめな国民になるか。
答えはNoである。
締め付けのキツい政府のやり方に対する反動として、これらの逸れ組を束ねた新たなコミュニティーの形成にたどり着く。
それが共産なのか、はたまた別の思想なのかははっきり言うことができない。
というのも、このコミュニティーはまさにさまざまな理由で国家から「非国民」の判を押された者たちの集団であるからである。
思想が統一されておらず、そのため強力な経済団体などのバックアップを持たない。
超国家的ユートピアの形成である。
最後に、「愛国者」の横暴。
愛国の徒は、日本を「われわれのものだ」と主張する。
つまり、日本とは、国民として認められたものだけが占有する領土であり、行政であり、文化であると主張する。
『私は年金払ってるわよ、なぜ払っていない人が近所に住んでいるの?』
さて、これらをあわせてみよう。
何が起こるか。
自治国家の成立である。
領土としては日本の内部である。ただし日本の庇護は受けない。
参政もしない。
そのような非国民の集合体が、九州、四国を中心に『ユートピア』を形成する。
ただし、経済活動のみは日本本体と切り離されることなく密な連携をとるであろう。
それは、ある意味中国から見た台湾のようなものである。
2022年、それは起こる。
自治国家は、日本本土の下請け技術屋や第1次産業のメッカとして確固たる地位を確立している時代。
自治国家は半国籍自由化を行う。
そう、日本としてのアイデンティティというよりは、自治国家としてのアイデンティティが芽生え始め、超国家的な思想から、思い切った実力主義体制へと移行しようとする。
これにより、経済活動の活発化を試み、日本本土やそれにならぶ中国(この時点で中国は3国に分離していると予想する。ここでいう中国は、東海岸の中央となる国家)に匹敵する政治力を得ようとする。
大量の外国人の流入と、治安悪化が起こる(私はこれが相関する事象とは考えていない、ただし起こるときは同時に起こるだろうと考える)。
ここで、日本本土は驚くべき対策をとる。
「自治国家の切り離し」と、それにあわせた「国民の選別」
つまり『踏み絵』である。
続く
国民のID管理体制が行き渡った2013年、人間は生まれもって指紋と動静脈、網膜などの生体情報をデータベース登録された、飼い牛のごとき存在になっている。
2015年には法体制の整備が進み、死刑等の従来の刑罰が撤廃される。
代替の刑罰として、国民IDに対するランク付けがなされるようになる。
たとえるならこうなる。
元来、運転免許に採用されていた減点制度。
各運転手には、最初にまとまった点数を与える。
道交法の違反が判明した時点で、運転者の点数は違反の種類にあわせた減点がなされる。
その点数がある閾値を切ったものは、自動的に免許効力の剥奪、それに準ずる制約を課される。
つまり、国民IDにランクが付与されており、生まれもって一兵卒の国民は、
犯罪を犯すことでそのランクを下げ、逆に無犯罪を一定期間継続すると高レベルの行政サービスを受けられる「騎士」としてのアイデンティティを得る。
この制度により、さらに強固な国家体制を築くことに成功する。
無論、この場合国民年金の未納はランクを下げることに他ならない。
さすがにこれらの「階級」はプライバシー保護の観点から公表されることはない。
「個人に対して付与されるものであり、その情報は国家が正当に保管される」という触れ込みで導入されるのだ。
この時点で、次のような妙な現象が起こる。
まず、地域格差の拡大。
行政サービスには限界が存在する。
日本国各地で同等のサービスが保証されるということはまずありえない。
人口の集中している中央には、自然と洗練されたサービス体制が敷かれることとなり、
相変わらず財政に苦しむ地方はそのサービスレベルを提供することができない。
そのため、地方にはランクが低いもの、中央にはランクの高いものが集中することになる。
次に、裏政府の形成。
低ランクにより生活に困窮する国民が、ランク向上のためによりいっそうまじめな国民になるか。
答えはNoである。
締め付けのキツい政府のやり方に対する反動として、これらの逸れ組を束ねた新たなコミュニティーの形成にたどり着く。
それが共産なのか、はたまた別の思想なのかははっきり言うことができない。
というのも、このコミュニティーはまさにさまざまな理由で国家から「非国民」の判を押された者たちの集団であるからである。
思想が統一されておらず、そのため強力な経済団体などのバックアップを持たない。
超国家的ユートピアの形成である。
最後に、「愛国者」の横暴。
愛国の徒は、日本を「われわれのものだ」と主張する。
つまり、日本とは、国民として認められたものだけが占有する領土であり、行政であり、文化であると主張する。
『私は年金払ってるわよ、なぜ払っていない人が近所に住んでいるの?』
さて、これらをあわせてみよう。
何が起こるか。
自治国家の成立である。
領土としては日本の内部である。ただし日本の庇護は受けない。
参政もしない。
そのような非国民の集合体が、九州、四国を中心に『ユートピア』を形成する。
ただし、経済活動のみは日本本体と切り離されることなく密な連携をとるであろう。
それは、ある意味中国から見た台湾のようなものである。
2022年、それは起こる。
自治国家は、日本本土の下請け技術屋や第1次産業のメッカとして確固たる地位を確立している時代。
自治国家は半国籍自由化を行う。
そう、日本としてのアイデンティティというよりは、自治国家としてのアイデンティティが芽生え始め、超国家的な思想から、思い切った実力主義体制へと移行しようとする。
これにより、経済活動の活発化を試み、日本本土やそれにならぶ中国(この時点で中国は3国に分離していると予想する。ここでいう中国は、東海岸の中央となる国家)に匹敵する政治力を得ようとする。
大量の外国人の流入と、治安悪化が起こる(私はこれが相関する事象とは考えていない、ただし起こるときは同時に起こるだろうと考える)。
ここで、日本本土は驚くべき対策をとる。
「自治国家の切り離し」と、それにあわせた「国民の選別」
つまり『踏み絵』である。
続く
Tuesday, February 13, 2007
思考実験(パトリオティズム 1)
時代背景は、15年後の日本。
愛国心を教科書で習った少年たちが成人するころ、日本では何が起こっているか。
「大学では愛国心を演題とした講義ができる。
大学生たちは原理的に愛国心を論じ始めて、若干学生闘争的なことが起きる。」
みたいなことは普通に想像できるのですが、ストーリーがちょっと描けなかったので、地下鉄の中で考察しました。
構想20分。
=========
「愛国心」これを毛嫌いする世代は確かに多い。
しかし、政府はこれを良しとしなかった。
政府は国家の存続にかかわっている問題だと意識していた。
日本の国民性が、「無関心の自由」と「情報非局在化」によって一気に希釈された日本。
NHKの受信料不払いする若者のように、子供の給食費を滞納する親のように、
「ん?なんか問題あんの?」という意識の蔓延がとまらない。
国民年金の不払いが増え、福祉制度は破綻の一途をたどっている。
国家の借金はどうにもならなくなっている。
政府は、手詰まりになっていた。
そこで、2008年日本は憲法や教育基準法に「愛国心」の3字を入れた。
愛国心さえ広がれば、国のためを思い国民年金を納入するだろう。
愛国心さえ定着すれば、国債の徳政令を出してもだれも文句を言わんだろう。
すべての切り札は「愛国心」であった。
ただし、与党の「愛国心」法案化に対して共産その他から厳しい反発があった。
そのため、法案として成立するときには形骸化された「愛国心」という言葉のみ残ることとなる。
憲法9条以上に解釈の仕方がいくらでもある、どう読めばいいのかわからない法文ができあがる。
何がどうわからないかというと、具体的には、原理的な愛国心論議によって、「愛国心が戦争を呼ぶ」などという戦後世代を懐柔するために、「国を愛するのではなく、国民を愛するのだ」「プラクティカルな愛国心」といった謎の表現が使われ、愛国心が何を目指すかを示さず、ただ必要だといってみせる。
そう、そもそも手詰まりの政府が徳政令を出すために切り出した札が「愛国心」であったわけだから、そもそも理由など取ってつけたようなものだった。
ちょうど問題化していた教育問題に絡め、正常でない子供たちを正常にするには「愛国心」が必要とまで言って見せた。
愛国心に対する反発は、法案化の後、意外なほどすぐに違和感を失くし、忘れ去られた。
日本のよいところは、その柔軟性である。
ひとたび法整備されてしまうと、何なりと順応してしまった。
「表現の自由だけは奪われてはならない」と最後までウルサく叫び続けるマスコミを除いて。
続く
愛国心を教科書で習った少年たちが成人するころ、日本では何が起こっているか。
「大学では愛国心を演題とした講義ができる。
大学生たちは原理的に愛国心を論じ始めて、若干学生闘争的なことが起きる。」
みたいなことは普通に想像できるのですが、ストーリーがちょっと描けなかったので、地下鉄の中で考察しました。
構想20分。
=========
「愛国心」これを毛嫌いする世代は確かに多い。
しかし、政府はこれを良しとしなかった。
政府は国家の存続にかかわっている問題だと意識していた。
日本の国民性が、「無関心の自由」と「情報非局在化」によって一気に希釈された日本。
NHKの受信料不払いする若者のように、子供の給食費を滞納する親のように、
「ん?なんか問題あんの?」という意識の蔓延がとまらない。
国民年金の不払いが増え、福祉制度は破綻の一途をたどっている。
国家の借金はどうにもならなくなっている。
政府は、手詰まりになっていた。
そこで、2008年日本は憲法や教育基準法に「愛国心」の3字を入れた。
愛国心さえ広がれば、国のためを思い国民年金を納入するだろう。
愛国心さえ定着すれば、国債の徳政令を出してもだれも文句を言わんだろう。
すべての切り札は「愛国心」であった。
ただし、与党の「愛国心」法案化に対して共産その他から厳しい反発があった。
そのため、法案として成立するときには形骸化された「愛国心」という言葉のみ残ることとなる。
憲法9条以上に解釈の仕方がいくらでもある、どう読めばいいのかわからない法文ができあがる。
何がどうわからないかというと、具体的には、原理的な愛国心論議によって、「愛国心が戦争を呼ぶ」などという戦後世代を懐柔するために、「国を愛するのではなく、国民を愛するのだ」「プラクティカルな愛国心」といった謎の表現が使われ、愛国心が何を目指すかを示さず、ただ必要だといってみせる。
そう、そもそも手詰まりの政府が徳政令を出すために切り出した札が「愛国心」であったわけだから、そもそも理由など取ってつけたようなものだった。
ちょうど問題化していた教育問題に絡め、正常でない子供たちを正常にするには「愛国心」が必要とまで言って見せた。
愛国心に対する反発は、法案化の後、意外なほどすぐに違和感を失くし、忘れ去られた。
日本のよいところは、その柔軟性である。
ひとたび法整備されてしまうと、何なりと順応してしまった。
「表現の自由だけは奪われてはならない」と最後までウルサく叫び続けるマスコミを除いて。
続く
Sunday, February 04, 2007
思考実験(精神分離 解脱)
Bamboo Flower: 思考実験(精神分離 厭離)
続き
ビデオで語る彼女の3人目の人格は、このようにしゃべる。
カルドと呼ばれる2人目の人格は20歳の男、どのようないきさつで2人目が生まれたのかはわからないという。
真司の不倫を最初に気取ったのもカルドだという。
そもそもカルドは、真司を快く思っていないことから、もとより辛く当たっていた。
さらに不倫をきっかけに、真司を脅迫するのみにあらず、不倫相手に執拗な嫌がらせを始めた。
真司は、自らも精神病を患ってしまったため、交際を続けることをあきらめ、別に居を構えることとした。
しかし、カルドの不倫相手に対する嫌がらせは収まらなかった。
真司は、不倫の負い目から、不倫相手に「決して彼女を責めるな」との戒厳令を強いていた。
「その代わり、自分がすべての責任を負う」。
不倫相手が自殺未遂を起こしたことをきっかけに、真司は酒に逃げるようになった。
その間、彼女自身は、真司との離別によって精神破綻をきたした。
カルドをうらみ、咆哮し、そのときに3人目の人格が誕生したと言う。
辛い記憶をすべて引き受けて、3人目の人格はひっそりと生きた。
彼女自身(1人目の人格)はこれによって、真司との思い出や自分が多重人格であること、ほとんどすべてを忘れることに成功した。
しかし、カルドはしっかりとその記憶を引き継ぎ、やはり執拗な嫌がらせをつづけた。
最終的に、真司はすべてを苦にして、ほとんど自殺に近い形で肝臓を壊し逝った。
悲劇はさらに恨みを生んだ。
自殺未遂と真司の死を経た不倫相手が、退院後妙な行動をとり始めていた。
不倫相手は真司の服を着て、元凶である精神分離の彼女をストーキングし始めたのだ。
カルドは、ストーカーが不倫相手であることを知っていた。
カルドは、「不倫相手は自分を殺しに来ている」と直感しただろう。
そのため、深夜にストーカーによる不法侵入と傷害を偽装した。
わざわざ自分をナイフで傷つけて。
これによって、1人目の人格を恐怖させ、引越しを促したのだ。
そうでなくても、ストーカーの被害者を装うことで、警察の庇護を受けられると考えたかもしれない。
しかし、思惑が外れた。
1人目の人格は、自分が多重人格であると自覚し始めていた。
もちろん、3人目の人格もストーカーの正体を知っていた。
殺される直前に1人目の自分に教えておかなければと、告白ビデオを撮影した。
ヒントとして、自分に対して写真も投函した。
そして、ビデオを見終わった彼女は、すべてを思い出していた。
真司との蜜月の時間を。
その真司を自分が追い詰めて殺したなんて。
押入れの写真を引き出して、見つめた。
写真の焼けた跡は、すべてツーショットの写真の自分の部分を焼いていた。
そう、これはあの旅行のときの。。。
気づかぬうちに涙がこぼれていた。
もう彼女にはどうしようもなかった。
そしてカウントダウン最後のノックが響いた。
-----
男装した女はドアに手をかけた。
女はどうやってかこのドアの合鍵を作っていた。
しかし使う必要がなかったようだ。
鍵はかかっていない。
そう、このドアの向こうに、多重人格女がいる。
今日の日をどれだけ待ったことか。
入った先に待っていたのは、写真をこれでもかと床におっぴろげて、
その上にうつぶせに突っ伏している多重人格女。
抜き足で近づき、前に回りこんでみると、その両眼は涙と思われる液体を噴出し白目を剥いていた。
息をしていない。
どうやって死んだのかわからないが、まあいい。
声を立てて嘲笑い、女はその部屋を後にした。
-----
============
はあ、やっと終わった。思考実験。
構想4分。脚本20分。
多重人格の辛さを考えていて、思いついたストーリープロットを文章にするのに、ちまちま日記で1週間かかってしまいました。
いや、思いついちゃったんで、なんか書いとかないともったいないなぁと思いまして。
エントリー「思考実験」では、思いついてしまったくだらない作り話をしようと思っています。
続き
ビデオで語る彼女の3人目の人格は、このようにしゃべる。
カルドと呼ばれる2人目の人格は20歳の男、どのようないきさつで2人目が生まれたのかはわからないという。
真司の不倫を最初に気取ったのもカルドだという。
そもそもカルドは、真司を快く思っていないことから、もとより辛く当たっていた。
さらに不倫をきっかけに、真司を脅迫するのみにあらず、不倫相手に執拗な嫌がらせを始めた。
真司は、自らも精神病を患ってしまったため、交際を続けることをあきらめ、別に居を構えることとした。
しかし、カルドの不倫相手に対する嫌がらせは収まらなかった。
真司は、不倫の負い目から、不倫相手に「決して彼女を責めるな」との戒厳令を強いていた。
「その代わり、自分がすべての責任を負う」。
不倫相手が自殺未遂を起こしたことをきっかけに、真司は酒に逃げるようになった。
その間、彼女自身は、真司との離別によって精神破綻をきたした。
カルドをうらみ、咆哮し、そのときに3人目の人格が誕生したと言う。
辛い記憶をすべて引き受けて、3人目の人格はひっそりと生きた。
彼女自身(1人目の人格)はこれによって、真司との思い出や自分が多重人格であること、ほとんどすべてを忘れることに成功した。
しかし、カルドはしっかりとその記憶を引き継ぎ、やはり執拗な嫌がらせをつづけた。
最終的に、真司はすべてを苦にして、ほとんど自殺に近い形で肝臓を壊し逝った。
悲劇はさらに恨みを生んだ。
自殺未遂と真司の死を経た不倫相手が、退院後妙な行動をとり始めていた。
不倫相手は真司の服を着て、元凶である精神分離の彼女をストーキングし始めたのだ。
カルドは、ストーカーが不倫相手であることを知っていた。
カルドは、「不倫相手は自分を殺しに来ている」と直感しただろう。
そのため、深夜にストーカーによる不法侵入と傷害を偽装した。
わざわざ自分をナイフで傷つけて。
これによって、1人目の人格を恐怖させ、引越しを促したのだ。
そうでなくても、ストーカーの被害者を装うことで、警察の庇護を受けられると考えたかもしれない。
しかし、思惑が外れた。
1人目の人格は、自分が多重人格であると自覚し始めていた。
もちろん、3人目の人格もストーカーの正体を知っていた。
殺される直前に1人目の自分に教えておかなければと、告白ビデオを撮影した。
ヒントとして、自分に対して写真も投函した。
そして、ビデオを見終わった彼女は、すべてを思い出していた。
真司との蜜月の時間を。
その真司を自分が追い詰めて殺したなんて。
押入れの写真を引き出して、見つめた。
写真の焼けた跡は、すべてツーショットの写真の自分の部分を焼いていた。
そう、これはあの旅行のときの。。。
気づかぬうちに涙がこぼれていた。
もう彼女にはどうしようもなかった。
そしてカウントダウン最後のノックが響いた。
-----
男装した女はドアに手をかけた。
女はどうやってかこのドアの合鍵を作っていた。
しかし使う必要がなかったようだ。
鍵はかかっていない。
そう、このドアの向こうに、多重人格女がいる。
今日の日をどれだけ待ったことか。
入った先に待っていたのは、写真をこれでもかと床におっぴろげて、
その上にうつぶせに突っ伏している多重人格女。
抜き足で近づき、前に回りこんでみると、その両眼は涙と思われる液体を噴出し白目を剥いていた。
息をしていない。
どうやって死んだのかわからないが、まあいい。
声を立てて嘲笑い、女はその部屋を後にした。
-----
============
はあ、やっと終わった。思考実験。
構想4分。脚本20分。
多重人格の辛さを考えていて、思いついたストーリープロットを文章にするのに、ちまちま日記で1週間かかってしまいました。
いや、思いついちゃったんで、なんか書いとかないともったいないなぁと思いまして。
エントリー「思考実験」では、思いついてしまったくだらない作り話をしようと思っています。
Saturday, February 03, 2007
思考実験(精神分離 厭離)
Bamboo Flower: 思考実験(精神分離 反駁)
続き
彼女は、彼が浮気をしてからどういういきさつで別れたのか、さっぱり覚えていない。
それどころか、彼のことさえ覚えていなかったのだ。
彼女は、朝起きるたびに自分の体にあざや傷が増えていることに気がついた。
もちろん彼女は、それが別の人格によるものだと悟っていた。
なぜなのかはやはり理解できていなかった。
追い討ちをかけることが起こった。
ストーカーと思われる人物が、決まって夜24時に玄関をノックすることに気がついたのだ。
最初は5回であったのが、次の日4回、その次の日3回とカウントダウンしていた。
普段は彼女が寝ている時刻。
それから彼女は寝られない体質となった。
カウントダウンが1回に迫った日、ポストに更なる封筒が投函されていた。
入っていたのは一本のビデオ。
消印は彼女の住む町の郵便局。
ビデオを上映すると、そこには以前写真に写っていた妙なアングルからの自分の部屋。
そこにたたずむ自分。
正座をし、カメラに向かい、ただ頭を垂らしている。
それを見たとき、直感的に、別の人格の自分であると悟った。
しかし、そこから発せられたことばは意外な音程であった。
異常に高い。
「わたしはね、あなたのともだち。まだうまれて1ねんたってないの。」
?これは?
「わたしはね、シンジが死んでからうまれたの」(真司=免許証の男)
「しゃしんをおくったのはわたし」
「ナイフでね、手をね、きったりするのは、カルド。2番目のあなた。かれはこわいわ」
・・・
「わたしは3番目のあなた。カルドもわたしのことはしらない」
「おしえてあげる。シンジが死ぬまでのこと」
「あなたが殺されるまえにね」
続く
続き
彼女は、彼が浮気をしてからどういういきさつで別れたのか、さっぱり覚えていない。
それどころか、彼のことさえ覚えていなかったのだ。
彼女は、朝起きるたびに自分の体にあざや傷が増えていることに気がついた。
もちろん彼女は、それが別の人格によるものだと悟っていた。
なぜなのかはやはり理解できていなかった。
追い討ちをかけることが起こった。
ストーカーと思われる人物が、決まって夜24時に玄関をノックすることに気がついたのだ。
最初は5回であったのが、次の日4回、その次の日3回とカウントダウンしていた。
普段は彼女が寝ている時刻。
それから彼女は寝られない体質となった。
カウントダウンが1回に迫った日、ポストに更なる封筒が投函されていた。
入っていたのは一本のビデオ。
消印は彼女の住む町の郵便局。
ビデオを上映すると、そこには以前写真に写っていた妙なアングルからの自分の部屋。
そこにたたずむ自分。
正座をし、カメラに向かい、ただ頭を垂らしている。
それを見たとき、直感的に、別の人格の自分であると悟った。
しかし、そこから発せられたことばは意外な音程であった。
異常に高い。
「わたしはね、あなたのともだち。まだうまれて1ねんたってないの。」
?これは?
「わたしはね、シンジが死んでからうまれたの」(真司=免許証の男)
「しゃしんをおくったのはわたし」
「ナイフでね、手をね、きったりするのは、カルド。2番目のあなた。かれはこわいわ」
・・・
「わたしは3番目のあなた。カルドもわたしのことはしらない」
「おしえてあげる。シンジが死ぬまでのこと」
「あなたが殺されるまえにね」
続く
Thursday, February 01, 2007
思考実験(精神分離 反駁)
Bamboo Flower: 思考実験(精神分離 回向)
続き
免許証の男は確かに彼女の元婚約者であった。
その記憶がやっと戻ってこようとしていた。
この時点で彼女は、自分が普通でないことに気づいている。
夜中に押入れをあさっていた自分、あれは完全に別の自分だ。
それから彼女は夜を恐れるようになったのは言うまでもない。
彼女には、まだ理解できない点があった。
自分が2重人格だとしても、それを示す証拠となる写真を送ってきたのはだれなのか?
盗撮カメラの設置は?
ストーカーはいったい誰なのか?
そのとき、「カメラ」に関して彼女は少し思い出した。
あれは、盗撮用のカメラではない。
そう。
-----
あのころ、自分は彼とこの部屋で住んでいた。
彼にはもちろん自分の2重人格が知れていたが、それでも自分を好きだと言ってくれる、そんな彼だった。
そう、自分の症状の治療のため、別人格の行動を撮影するためにカメラを取り付けたのだ。
彼は、その映像をたまに病院に持っていき、先生と相談していた。
自分は、カメラの存在を彼から教えられてはいたが、カメラのありかまでは教えられていなかった。
理由は、「お前の知っていることはすべてあいつに筒抜けだから」。
カメラの場所まで知ってしまうと、同時に別人格もそれを知る。
別人格はそのカメラを破棄するだろうと考えたのだ。
彼女の別人格は、はっきり言って狂人だった。
彼をナイフで傷つけるなど、日常茶飯事であったようだ。
そんな別人格までまとめて付き合ってやるといった彼の言葉だけが、そのときの彼女の支えだった。
ある日、それは壊れる。
狂人にも、異常な生活にも疲れた彼が、下手な浮気をしたのだ。
続く
続き
免許証の男は確かに彼女の元婚約者であった。
その記憶がやっと戻ってこようとしていた。
この時点で彼女は、自分が普通でないことに気づいている。
夜中に押入れをあさっていた自分、あれは完全に別の自分だ。
それから彼女は夜を恐れるようになったのは言うまでもない。
彼女には、まだ理解できない点があった。
自分が2重人格だとしても、それを示す証拠となる写真を送ってきたのはだれなのか?
盗撮カメラの設置は?
ストーカーはいったい誰なのか?
そのとき、「カメラ」に関して彼女は少し思い出した。
あれは、盗撮用のカメラではない。
そう。
-----
あのころ、自分は彼とこの部屋で住んでいた。
彼にはもちろん自分の2重人格が知れていたが、それでも自分を好きだと言ってくれる、そんな彼だった。
そう、自分の症状の治療のため、別人格の行動を撮影するためにカメラを取り付けたのだ。
彼は、その映像をたまに病院に持っていき、先生と相談していた。
自分は、カメラの存在を彼から教えられてはいたが、カメラのありかまでは教えられていなかった。
理由は、「お前の知っていることはすべてあいつに筒抜けだから」。
カメラの場所まで知ってしまうと、同時に別人格もそれを知る。
別人格はそのカメラを破棄するだろうと考えたのだ。
彼女の別人格は、はっきり言って狂人だった。
彼をナイフで傷つけるなど、日常茶飯事であったようだ。
そんな別人格までまとめて付き合ってやるといった彼の言葉だけが、そのときの彼女の支えだった。
ある日、それは壊れる。
狂人にも、異常な生活にも疲れた彼が、下手な浮気をしたのだ。
続く
Tuesday, January 30, 2007
思考実験(精神分離 回向)
思考実験(精神分離 雌伏)
続き
彼女は自宅で、押入れの中、とくに写真に写った自分が探っているあたりを確かめてみる。
そこには、免許証の男の写真が大量に入った缶詰がひっそりしまってあった。
そのうちのいくつかは、火であぶったような形跡があったり、手で破いてあった。
次の日起きると、窓が開いており、電源の入ったパソコンの画面に次のように書いてあった。
「キミの命はボクが握っている」
画面に映り込んでいる自分の顔には、ナイフでつけた傷が残っていた。
彼女は部屋を警察の検証に明け渡し、自分は別に居を構えることを考えた。
しかし、違和感が残る。
ひとつには、窓に一切の傷がないこと。
外から鍵で開けられないタイプのロックである。
どうやって入ったのか。
もうひとつには、玄関が開いていないこと。
5階までよじ登っておいて、また外からよじ降りたのだろうか。
普通なら玄関の錠をあけて渡り廊下と階段を使って降りるだろう。
彼女は引っ越すのを止めた。
現在唯一の手がかりである免許証の男を、もう一度詳細に調べることにした。
新居の管理人の話などをまとめると、次のようになる。
彼は婚約をしていたが破棄した経歴があった。
それがアルコール依存症発症の原因を作った。
すべてつじつまの合う話であった。
元婚約者が自分であったことを除いて。
続く
続き
彼女は自宅で、押入れの中、とくに写真に写った自分が探っているあたりを確かめてみる。
そこには、免許証の男の写真が大量に入った缶詰がひっそりしまってあった。
そのうちのいくつかは、火であぶったような形跡があったり、手で破いてあった。
次の日起きると、窓が開いており、電源の入ったパソコンの画面に次のように書いてあった。
「キミの命はボクが握っている」
画面に映り込んでいる自分の顔には、ナイフでつけた傷が残っていた。
彼女は部屋を警察の検証に明け渡し、自分は別に居を構えることを考えた。
しかし、違和感が残る。
ひとつには、窓に一切の傷がないこと。
外から鍵で開けられないタイプのロックである。
どうやって入ったのか。
もうひとつには、玄関が開いていないこと。
5階までよじ登っておいて、また外からよじ降りたのだろうか。
普通なら玄関の錠をあけて渡り廊下と階段を使って降りるだろう。
彼女は引っ越すのを止めた。
現在唯一の手がかりである免許証の男を、もう一度詳細に調べることにした。
新居の管理人の話などをまとめると、次のようになる。
彼は婚約をしていたが破棄した経歴があった。
それがアルコール依存症発症の原因を作った。
すべてつじつまの合う話であった。
元婚約者が自分であったことを除いて。
続く
Sunday, January 28, 2007
思考実験(精神分離 雌伏)
Bamboo Flower: 思考実験(精神分離)
続き
免許証に写った男の顔をどこかで見た気がする。
違和感を覚えながら彼女は、それを警察に届けた。
しかしその男は、昨秋亡くなっていることが判る。
免許証の持ち主がストーカーである線は消えた。
彼女は、免許証の住所に確かに自分の住所と同じ文字列を発見して、前の住人か何かであると考えた。
男の住所はその後移転している。
男の移転先付近で聞き込みをして廻ると、男は移転してまもなくアルコール依存症を発症し、肝炎にて亡くなっている。
それより、不審なのは送付された写真であった。
自分が完全に寝入ったはずの時間に、自分が押入れを探っている姿を映している。
続く
続き
免許証に写った男の顔をどこかで見た気がする。
違和感を覚えながら彼女は、それを警察に届けた。
しかしその男は、昨秋亡くなっていることが判る。
免許証の持ち主がストーカーである線は消えた。
彼女は、免許証の住所に確かに自分の住所と同じ文字列を発見して、前の住人か何かであると考えた。
男の住所はその後移転している。
男の移転先付近で聞き込みをして廻ると、男は移転してまもなくアルコール依存症を発症し、肝炎にて亡くなっている。
それより、不審なのは送付された写真であった。
自分が完全に寝入ったはずの時間に、自分が押入れを探っている姿を映している。
続く
Friday, January 26, 2007
思考実験(精神分離)
主人公は、精神分離症の女性(26)。
本人は、別の人格に気がついていない。
夜、夢遊病のようにベッドから起き、別の人格となった彼女は町を徘徊する。
ある日彼女は、ある男が自分をストーキングしていることに気づく。
警察に通報し、警官の巡回で一時ストーキングは収まったかに見えた。
それから数日たったある日、ポストに封筒が届く。
封筒の中身には、彼女の部屋を妙なアングルから撮影した写真。
また、彼女自身も写っており、それは確かに昨日の自分であった。
彼女は自分の部屋を捜索し、隠しカメラを見つけ破棄した。
捜索の最中、まったく予期しなかったものを見つける。
見知らぬ男性の免許証である。
続く
本人は、別の人格に気がついていない。
夜、夢遊病のようにベッドから起き、別の人格となった彼女は町を徘徊する。
ある日彼女は、ある男が自分をストーキングしていることに気づく。
警察に通報し、警官の巡回で一時ストーキングは収まったかに見えた。
それから数日たったある日、ポストに封筒が届く。
封筒の中身には、彼女の部屋を妙なアングルから撮影した写真。
また、彼女自身も写っており、それは確かに昨日の自分であった。
彼女は自分の部屋を捜索し、隠しカメラを見つけ破棄した。
捜索の最中、まったく予期しなかったものを見つける。
見知らぬ男性の免許証である。
続く
Sunday, September 03, 2006
仮想(もし爆弾を作る人になったら)
「仮想」
[名](スル)実際にはない事物を、仮にあるものとして考えてみること。仮に想定すること。「火災を―した避難訓練を行う」
quoted from 大辞泉
仮想の使い方は沢山あるようですが、主には、仮想敵を作って練習するなど、人間の学習機能に働きかけ成長させる使い方が流行っています。
仮想で人間を成長できるなら、仮想の方向性が人間性の方向とも言えるかも知れません。
仮想エントリーでは、やたらめったら仮想して、人間を追求したいと思います。
「もし爆弾を作る人になったら」
たとえば花火師。
あんなきれいなものを作る彼らは、その仕事に誇りを持っているでしょう。
人に夢を与えると信じているのです。
でも、花火の成分をちょっと変えて爆弾を作ってみると、俄然立場が変わります。
幾多の犠牲を生むであろう兵器を作るのです。
花火師はそんなことはしません。
兵器製造技師はそれをします。
その彼らも自分の仕事に誇りを持っているでしょう。
それが平和のために使われると信じているのです。
でも、兵器を使う立場になったらどうでしょう。
自分が人をあやめるとは露ほども考えなかったのです。
兵器製造技師はそれをためらうでしょう。
軍はそれをためらわずします。
彼らはその仕事を誇りに思っているでしょう。
彼らはそう教育され、美徳を見出しているからです。
でも、その兵器を使う対象を「敵」だと判断したのは誰でしょうか。
理想的な軍はそんな仕事はしません。
力を持っていて、それを誇示したいから、弱い国をいじめるなどという子供のような考えを持っていたとしたら、それは大変危険なことです。
なので、それは無いと仮定しましょう。
理想的な軍はそれをしなくても、誰かが「敵国」という観念を創出します。
政治家がそれをやるでしょう。
政治家はその仕事に誇りを持っているでしょう。
無知の大衆を先導するために、外国に対して敵味方の判断を下しているのです。
ちょっとずつ仕事と考え方が違うだけで、こんなにいろんな人種が出来るのです。
$BGM> Opeth/Funeral Portrait
[名](スル)実際にはない事物を、仮にあるものとして考えてみること。仮に想定すること。「火災を―した避難訓練を行う」
quoted from 大辞泉
仮想の使い方は沢山あるようですが、主には、仮想敵を作って練習するなど、人間の学習機能に働きかけ成長させる使い方が流行っています。
仮想で人間を成長できるなら、仮想の方向性が人間性の方向とも言えるかも知れません。
仮想エントリーでは、やたらめったら仮想して、人間を追求したいと思います。
「もし爆弾を作る人になったら」
たとえば花火師。
あんなきれいなものを作る彼らは、その仕事に誇りを持っているでしょう。
人に夢を与えると信じているのです。
でも、花火の成分をちょっと変えて爆弾を作ってみると、俄然立場が変わります。
幾多の犠牲を生むであろう兵器を作るのです。
花火師はそんなことはしません。
兵器製造技師はそれをします。
その彼らも自分の仕事に誇りを持っているでしょう。
それが平和のために使われると信じているのです。
でも、兵器を使う立場になったらどうでしょう。
自分が人をあやめるとは露ほども考えなかったのです。
兵器製造技師はそれをためらうでしょう。
軍はそれをためらわずします。
彼らはその仕事を誇りに思っているでしょう。
彼らはそう教育され、美徳を見出しているからです。
でも、その兵器を使う対象を「敵」だと判断したのは誰でしょうか。
理想的な軍はそんな仕事はしません。
力を持っていて、それを誇示したいから、弱い国をいじめるなどという子供のような考えを持っていたとしたら、それは大変危険なことです。
なので、それは無いと仮定しましょう。
理想的な軍はそれをしなくても、誰かが「敵国」という観念を創出します。
政治家がそれをやるでしょう。
政治家はその仕事に誇りを持っているでしょう。
無知の大衆を先導するために、外国に対して敵味方の判断を下しているのです。
ちょっとずつ仕事と考え方が違うだけで、こんなにいろんな人種が出来るのです。
$BGM> Opeth/Funeral Portrait
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